京浜東北線は出発を待っていた

6月22日JR大宮駅付近で発生した架線トラブルは、私を含め多くの人に影響をあたえたのです。事故車両あるいは、駅間に停まった車両の乗客は大変だったでしょうが、駅で待つ身も大変です。

事故当初、京浜東北線は走行可能でした。警報で一旦駅に列車を止めたものの、東北線の復旧を待たずに京浜東北線を走らせるべきか、運行管理者は選択を迫られていたと思うのです。

京浜東北線を運行させた場合
事故を起こした東北線は、京浜東北線とかなり接近しています。復旧や乗客の避難に支障があるかも知れません。
■運行を取りやめた場合
別線で並行している埼京線に列車が集中し、こちらもパンクしてしまい、南北方向の交通は完全に麻痺してしまうでしょう。

どちらにしても苦渋の選択です。そのうち次の情報が伝えられました。

  • 北浦和駅付近にて「ドアコックが操作」され、乗客が「線路内に立ち入り」。社員が救助に向かっているとのこと。
  • 王子駅付近にて同様に「救助」中。

乗客としては、「また出発時間が延びたな」とのため息。

運行管理者としては、これを機に京浜東北線の運行を取りやめることを決断したのでしょう。

運行の再開についてははっきりしないまま、近くにある埼京線の駅まで徒歩での乗り換えを勧めはじめました。

そして案の定、埼京線は「多客のため」、一時運転を取りやめることになったのです。

[参考サイト]
被害拡大した防護無線、きっかけは乗客の非常ドア操作(asahi.com)
「架線切断の約15分後、現場南側のさいたま新都心浦和駅間に停止していた東北線上り電車の乗客が、車内にある非常ドアコックを操作してドアを勝手に開けてしまった。気づいた運転士が付近の電車に停止を求める防護無線を作動させたため、京浜東北線も止まってしまった。」