プリペイドは悪くないと思う

プリペイドカードというのは便利なものなのですが、事業者にとっては必ずしも歓迎されているものではないのでしょう。かつてテレホンカードが偽造されるというので、何となく悪者にされていたのですが、近年ではプリペイド式携帯電話が犯罪に使われるとのことで、販売は消極的です。プリペイド式が悪いというのでは無く、所有者の登録が無いのが問題だと思うのですが、プリペイドを悪者にしないと気が済まないようです。

プリペイドカードに求める機能は2つ。先ずは「小銭代わり」機能。121円とか223円とかの少額商品をプリペイドカードで簡単にというわけです。もうひとつはその匿名性。少額の買い物でいちいち自分の身分など明かしたくありません。

ところで事業者の種類によって、メリットは様々です。

[バスの流れが見えてきた]バスには地域の掟がある」で絶賛したバス共通カードは割引率が高いところを見るとバス事業者にとってメリットがあるのでしょう。両替やお釣りのための時間がプリペイドカードにより軽減し、バス自体の運行がスムーズになったり、利用しやすいので乗客が増えたのかもしれません。

一方鉄道では、もともと券売機で切符を販売するのでバスのようなメリットが無い上に、カード対応の券売機や自動改札機を用意しないといけないのであまり積極的ではないのかもしれません。割引がないのが物語っています。プリペイドカードというのは、少なからず未使用分が残りますからその分くらい割引していいと思うのです。

電話会社にとってはお荷物のようです。口座を開いてもらって、どんどんサービス料を引き落としたいのでしょう。犯罪の温床ということでプリペイドカードを悪者に仕立て上げているのに違いありません。

でも利用者側にとってメリットのあるプリペイドカードをないがしろにするのは得策ではないと思います。口座引き落としほどではありませんが、知らず知らずのうちに使ってしまうものです。私などは定期券にチャージしている分で「ピッと」買い物をしています。したたかな商売人は少額ずつでも確実にお金を落とさせることなのでしょう。

私はクレジットカードを利用したネットでの買い物に抵抗があります。もしプリペイドカードが普及すれば、固いさいふのひもも緩むのですが、なかなか普及してくれません。事業者がクレジットカードの番号を知ることに躍起になっていますが、プリペイドなら払ってもいいというマーケットも存在すると思うのです。こんなことを考えるのは少数派なのでしょうか?