子供向け携帯の安心なナビゲーション

子供向け携帯がおおはやりです。機能の目玉はGPSを使った現在位置の情報提供。子供向け携帯に限らず、最新型の機種なら機能は利用できるようです。あるキャリアでは、3つほどの機能を子供向けと位置付けています。中には親子関係を損ねそうなものもあるので要注意です。

ひとつめは、常時、位置情報を親に伝えるというもの。親は地図上で子供がどこにいるか一目瞭然。子供は監視されていることを知っているわけですから、冒険をして寄り道するのは、しかられるのを承知ということになります。

次に、子供が指定した場所を通過するときに、親に知らせるというもの。塾の位置などを指定しておくと良いようです。なるほど安心です。

最後は、私にとって疑問な機能。ひとことで言うと「どこにいるの?メール」。まず子供に対してどこにいるの?とメールします。そして子供が、返事をすると位置情報とともに返信される仕掛けです。この仕組みだと、同意しないと情報が返信されないということですから、プライバシーに配慮しているようにも見えます。

同意したくない時って、知らせたくない時じゃないのか?という疑問が浮かび上がるのです。子供が禁止されているゲームセンターに立ち寄っている時に「どこにいるの?」なんてメールが来たら、子供はどうすればいいのか?

一つ目の「監視されていることがわかっている機能」と違い、抜き打ち的なところがいやらしさを感じるのです。親としてこんなメールを送ったら、親子の信頼関係なんて無いも同然でしょう。普通のメールで、「どこにいるの」とたずねればすむことです。子供が嘘をつくかもしれません。でもそれを見抜くのは、お互いの対話からが基本でしょう。

そもそもこのGPS機能、誘拐されたときのみに威力を発揮すると思うのです。普段は監視などせず、警察の捜査の手がかりとして活用する。こんな利用方法が妥当だと思うのですよ。