人の流れが大切
当サイトではアメリカのショッピングモールを見た体験から次のようなことを語ってきました。
- 当サイトコンテンツ[ショッピングモールの掟]
- アメリカのショッピングモールを歩いてみれば
- アメリカのショッピングモールは、来てもらうために魅力づくりに力を注いでいるようでした。一方日本では、駅前を中心に自然と人が集まってくるので、商業施設はこの流れいかに利用するのかが重要であったわけです。
- 間口が広いのも考えもの
- アメリカのショッピングモールでは、多くの人に長い時間(何度も)施設内を回遊してもらえるよう、工夫がなされている様です。小規模なテナントこそ、メインストリートのにぎわいづくりに貢献するよう一等地に配置されています。
日本は日本でのやり方ということでうまくやっているのだろうと思っていたのです。ところが人口の減少、都市間競争、郊外大規模店との競争などで、駅前の人の流れを頼った商法が通用しなくなって来ているようなのです。
- [参考サイト]
- デパ地下経済の終焉
- マーケティングプランナーという肩書きをお持ちの筆者は、「駅ナカ開発」を取り上げ、「駅は人が交差する場。人の動きの要としての役割をきちんと果たさなければ。」と駅から駅前に向けての人の流れに注目されています。デパートなど駅前の施設と駅ナカの共存について言及されています。(日経ベンチャー経営者倶楽部のコラム)
- 駅施設と商業施設が一体となった環境デザインを実現
- ラッチ内(切符を買って入場したところ)での「エキナカ」の事業展開をされている方へのインタビュー記事。「利用客には入場券のサービスをしてほしいというご意見をいただきます。しかしこの施設は街の中からお客様を引き込むという発想ではなく、乗り換えのお客様や通勤に利用される方々の利便性などを想定しているため、そのようなサービスを実施する考えは今のところありません」とのことです。(リアルタイム・リテール(日経BP社)のインタビュー記事)
明治の頃、阪急や東急といった「電鉄」は競うようにして線路を敷設して客の流れを作り出しました。沿線に住宅地を開発して固定客を増やし、都心側にデパートを、郊外に遊園地を建設して電車に乗ってもらう。計画的に人の流れをつくってきたわけです。
今、人の流れを意識しているのは郊外の大規模ショッピングモール。最近のショッピングモールは各店舗を全面に出さず、さまざまな専門店をバランス良く配置し、ぶらぶらするだけも良し。「車社会で便利だから」の一言では片づけられません。