それを「すみきり」というのです

asahi.com(朝日新聞社):〈はぐ〉子どもの事故――交差点角を緑化 見通しよく安心 - はぐ

「見通しのききにくい学校や公園の角地を緑地に変えることで、双方向からの視界を確保し、交差点での子どもと車の事故を防ぐ試み」とのこと。

緑地に変えるという考え方は先進的ですが、切欠きを交差点の角に設けることは「すみきり」(隅切り)といってずっと昔からやっているのです。
昭和53年に制定された、当該都市の「住みよいまちづくり指導要綱細則」にも、第10条7項に「道路が交差し、又は屈折する場合は、次表による隅切りを設けるものとする。」と記載されています。4m同士の道路が交差する場合は延長3mの切欠きを角に設けることになっています。

住みよいまちづくり指導要綱細則

「行政は縦割り組織で、公園や学校の安全を単体でしか考えていなくて、施設の周囲の安全性については意識が足りていなかった」と、市役所の担当者は反省している様子です。
反省しているのは公園や学校の担当者ですが、道路の安全を考えて、「すみきり」をどんどん広めるのは道路行政側の仕事でしょう。

ところが道路行政といっても、一般的に、まちづくり担当(上記要綱の制定)、道路整備担当(新設道路)、道路維持担当(既存道路)の3部門に分かれているので、その意思統一の方が大変なのでしょう。