ゆずり車線は推奨されない

「付加追越車線(右側に追越車線を追加)」が推奨されているのですが、認知度が低いようです。逆に「ゆずり車線(左側に低速車の車線を追加)」が「要望」され、「設置」され、いいことだと「評判」になっているのは、その語感の良さに違いありません。

ゆずり車線が左側からの追越を誘発する問題は、[ゆずりあう道路] 譲る事を迫られる道にも、書いてきたところです。

http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=159732
この記事は、「渋滞時」という要素が加わって話をややこしくしているのですが、左側に車線を増やすことの問題が表れています。

  • せっかくゆずり車線に移っても、走行車線に戻るために割り込む必要があるのこと。
  • 走行車線が渋滞時に、ゆずり車線に移ると追い越しになってしまい、「ずるい行為」になってしまうこと。

結局、左側車線からの追い越しは危険で禁止されているのにもかかわらず、ゆずり車線は現実的にそのような使い方しかできない点で問題があるわけです。マナー違反を誘発する構造的な欠陥があることを、まず認識する必要があるでしょう。

[参考サイト]
富津館山道路_鋸南富山IC〜富浦IC間の付加車線(追越車線)が完成
これが正しい、付加追越車線です。「ゆずり車線」との違いはわかりづらく、報道関係者、道路管理者も混同している場合があるように思えます。